中小企業の資金繰りを 誰にでもわかりやすく 超基本編①
資金繰りがわからない、運転資金(運転資本)がわからない という方に向けた内容です。
中小企業は資金繰りが大切という言葉はよく聞きますが、そもそも「 資金繰り 」とは何でしょうか。100% か 0% かの理解ではなく、70%理解して仕事に使えるようにしていきましょう。
決算書から考えるのは後回しにしていますので、直感的な理解をまずして頂ければと思います。
なるべく早く資金繰り改善したいために訪問された方は、すぐお問い合わせ頂いた方が安心できると思います。
資金繰りはビジネスを続ける事 とほぼ同じ
お金を持っていなければ、給料・仕入・家賃などを支払う事はできませんので、いつかビジネスを続ける事ができなくなります。
ビジネスを続けるためには、将来の支払いに使える現金を予測する事がとても大切になります。
それでは 資金繰り を どのように把握するのでしょうか?
現時点の現金 ± 把握したい将来までの現金の動き = 将来の現金
資金繰り で大切になる将来の現金 は次の簡単な計算で出す事ができます。
現時点の現金 ± 把握したい将来までの現金の動き = 将来の現金
あたりまえ ではありますが、そういう事になります。
ここでいう現金とは支払いに使えるお金なので、現金でも預金でも構いません。自由に引き出せるお金です。
現時点の現金 が分からないという事はないと思います。
問題は 把握したい将来までの現金の動き という事になります。
シンプルなパターン 現金だけの商売
例 1)レジに1000円あります。商品を現金1000円で買ってきました。その商品が現金1200円で売れました。レジのお金はいくらでしょうか。
将来の現金 1000円 – 1000円 +1200円 = 1200円
いつも現金だけで商売が動いていると どれだけ払い、どれだけ売れるか予測できるならば、把握したい将来までの現金の動き の理解は簡単です。
ただし、どれだけ払い、どれだけ売れるかの将来予測は難しい部分です。この部分は、過去の動きを見て推定する部分になります。資金繰り の基本には不向きなので割愛します。
資金繰りの理解が 難しい と感じる原因はタイミング
将来予測以外で 資金繰り が難しいと感じる原因は、現金商売ではない部分で入金・出金のタイミングがずれる場合です。
例 2)レジに1000円あります。商品を後払い1000円で買ってきました。その商品が現金1200円で売れました。レジのお金はいくらでしょうか。
将来の現金 1000円 – 1000円 +1200円 = 2200円
後払いにしたら、先ほどの例よりはレジの現金は増えるはずです。
でも待ってください。儲けたからレジのお金が増えたのでしょうか??
そんな事はないですね。支払いを先延ばしにしたからレジのお金が増えたのです。
支払いが先延ばしで売上が増えると、手元のお金が増えます。
例 3)レジに1000円あります。商品を後払い1000円で買ってきました。その商品が現金1200円で売れました。後日現金1000円で商品の代金を支払いました。レジのお金はいくらでしょうか。
将来の現金 1000円 +1200円 – 1000円 = 1200円
これで元通りです。何が違うのでしょうか?
後日の仕入れ代金の支払い日まで、計算の期間を広げている部分が前の例とは異なる部分です。
入金や支払が後にずれたり、前にずれたりする事があるので、タイムラグがある入出金を把握できていないとややこしい話になってきます。
タイムラグがある入出金の代表例は
- 売掛金等の債権
- 在庫
- 買掛金等の債務
- 税金
です。もちろん他にもたくさんあります。業種によっても重要度が変わってきます。
将来の入出金の把握し、予定に入れ込むための仕組み作りがとても重要です。どういう仕組みが良いかは後日記載しようかと思います。
キャッシュレス化で現金商売だった企業もやや入金のタイミングが後ろにずれ、決済手数料もかかるので、ますます資金繰りの把握は重要なテーマになっています。
まとめ
- 資金繰りはビジネスを続ける事 とほぼ同じ
- 現時点の現金 ± 把握したい将来までの現金の動き = 将来の現金
- 資金繰り の理解が 難しい と感じる原因はタイミング
- 仕組みづくりが大切
つづきはこちらです。
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